サロンカラーとホームカラーの違いって何? そんな素朴な疑問をシェアします。
どうしてもホームカラーをしたい人は、このブログを読むと「全体染めはサロンカラーにしよう。」と思うでしょう。
サロンカラーとホームカラーの違い
サロンカラーとホームカラーの違い
臭いの原因、アルカリ剤は
2種類ある
臭いの原因、アルカリ剤は
2種類ある
”明るくできる”すべてのカラー剤は、アルカリ剤の力で髪を染めていきます。
このアルカリ剤、実は髪に残すとちょっとマズいの。
1.アンモニアは臭い
1.アンモニアは臭い

アルカリ剤がアンモニアタイプのカラー剤は揮発性。大部分が蒸発します。
臭いは強いが髪からほとんど無くなってくれるんですね。傷みの原因が無くなります。
2.モノエタノールアミンは臭くない
2.モノエタノールアミンは臭くない

モノエタノールアミンのアルカリ剤のカラー剤は揮発性が低い。
臭いが少ないけどアルカリ剤が残りやすいの。傷みの原因が残ったままになるんです。
カラー剤のほとんどのメーカーが臭いの少ないモノエタノールアミンのカラー剤を採用しています。 臭いがある=髪が傷むというイメージを持たれたくないからなんですね。
「ええっーー」って感じでしょ。完全にテレビCMの”すり込み”です。
Q.モノエタノールアミンのアルカリが髪に残る。
A.アルカリはタンパク質の分解を促進する。
つまりカラー剤を流した後も、毛髪内部に残ったアルカリがタンパク質を分解・破壊し続け毛髪の強度が落ち傷みます。 なんで、アンモニアが使われているカラー剤の方が実は髪には優しいのです!
カミシでも臭いの少ないモノエタノールアミンタイプのカラー剤を中心に採用しています。 でも大丈夫。アルカリ剤を完全除去することを別工程でしっかりやっています。
技術的な3つの違い
1.調合ができる

髪の色素とカラー剤の色素を考えた「調合」ができる。
髪の色素は細い人と太い人では、赤・黄・青のそれぞれの色素の量に違いがあります。
太い髪は赤の色素が多いので、アッシュ系などの透明感のある色味が再現しにくい。
そこで青みの強い染料を多めに調合したりします。
2.塗り分けられる

髪の部位に応じて、塗り分けられる。
頭の中には体温が高い場所と低い場所、髪が細いところと太いところというように、1つの頭の中に最低でも4つの条件があります。
体温が高く髪が細いところは、染まりが早い。体温が低くて髪が太いところは、染まりが遅い。
塗布量をコントロールして塗布する順番を変えていくのがサロンカラーです。
3.毛先用の薬剤がある。

毛先用の”明るさを下げる”だけの薬剤がある。 画像の2つのカラー剤は色素量は同じです。違いはアルカリ剤の量です。 左側が明るくする場合に、右側は既に明るくなっているところにつける毛先用のカラー剤です。
当然、右側のカラー剤は髪に負担が少ないんですね。
毛先の明るさを変えない場合、毛先を暗くする場合など根元の薬ほどパワーがいらない場合が多々あるんですね。 目的に合わせて、アルカリ剤の量が少ないカラー剤を調節して塗っています。
最小限の力で最大の効果を求めるみたいな。 市販のカラー剤は、根元や毛先がどんな条件であろうと根元と毛先が同じ色になりやすいように設計されています。よって、その代償は傷みます。
染料の配合比が違う
染料の種類は、大きく2種類あるの。
1.酸化染料

①髪の中に入る前の低分子の状態
②染料がキューティクルの隙間から低分子で入り込む
③アルカリ剤でメラニン色素を分解し始める
④〜⑥メラニンの分解が進み漂白される
⑦〜⑩分解漂白したメラニンに染料が重なり合って発色する
時間とともに大きな分子に変化させるんです。発色した色素は分子が大きくなったので髪から脱落しにくい。
つまり色オチしにくい。

(*画像はイメージです。)
デメリットは低彩度!そんなに鮮やかさが求められないんです。 イルミナカラー・アディクシーカラー・スロウカラーなどの高彩度なヘアカラーは、酸化染料の割合が少なくなる傾向があります。
2.ニトロ系染料

ホームカラーは一般の方が塗ることを前提にして作られています。 少ない塗布量のところと、多めに塗布されたところとのムラ染まりをなくしたいわけ。 ニトロ系の染料だとムラ染まりしにくい。
市販のカラー剤はニトロ系の染料の割合が高いモノが多い傾向にあります。 ニトロ系の染料のいいところは、高彩度!クリアな色彩表現!少ない塗布でも色が表現されやすい!

(*画像はイメージです。)
他にも塩基性HC染料などのサロンカラーが発売されていますが、 発色は素晴らしいけど色オチが早い….分子の大きさが変わらない。髪の中で大きくならないんです。
トレンドを追うには、やっぱりニトロ系の染料は必要なんです。
このように酸化染料とニトロ染料の2つの染料の配合比率がメーカーによって、あるいはカラー剤の品番によって多種多様な違いがあるのです。

サロンカラーを薦める、もう1つの理由
サロンカラーを薦める、もう1つの理由
「中間と毛先に根元のカラー剤が毎回ついてしまう」これ、一番髪が傷みます。その時はよくても、ダメージは蓄積ですからね。
このような髪にパーマをキレイにかけようにも左右のどちらか、あるいは部分的に強くかかったりかからないところがでてきてしまう。 塗布ムラによる一部だけカラーダメージが強い場合、パーマ剤が強く反応してしまう。あるいは、カラーダメージが少ないところのパーマ液の反応が鈍くて”かかりムラ”が発生したりします。
ダメージの度合いが違うとパーマがうまくいかない確率が高くなっちゃう。 またタンパク質量が低下すると髪の弾力・水分量が下がってしまい髪がまとまりにくくなります。
どうしてもホームカラーをしたい場合は、中間と毛先にカラー剤をつけない!という強い意識をもってください。 毛先が色褪せてきて色味をいれたいなら、その時だけはサロンカラーをお勧めします。
サロンカラーを薦める
もう1つの理由
サロンカラーを薦める
もう1つの理由

「中間と毛先に根元のカラー剤が毎回ついてしまう」これ、一番髪が傷みます。その時はよくても、ダメージは蓄積ですからね。
このような髪にパーマをキレイにかけようにも左右のどちらか、あるいは部分的に強くかかったりかからないところがでてきてしまう。
塗布ムラによる一部だけカラーダメージが強い場合、パーマ剤が強く反応してしまう。あるいは、カラーダメージが少ないところのパーマ液の反応が鈍くて”かかりムラ”が発生したりします。
ダメージの度合いが違うとパーマがうまくいかない確率が高くなっちゃう。 またタンパク質量が低下すると髪の弾力・水分量が下がってしまい髪がまとまりにくくなります。
どうしてもホームカラーをしたい場合は、中間と毛先にカラー剤をつけない!という強い意識をもってください。 毛先が色褪せてきて色味をいれたいなら、その時だけはサロンカラーをお勧めします。
morie sugawara
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